お米を発送するとき、箱の中に何を入れていますか?
お米だけ入れて送っている農家さん、実はとてももったいないことをしています。商品と一緒に「同梱チラシ」を1枚入れるだけで、リピート率・客単価が大きく変わることがあるのです。
同梱チラシの最大の強みは、「すでにあなたのお米を買ってくれた人」に直接届くこと。興味のない人に配るチラシとは反応率がまったく違う、農家さんにとって最強の販促ツールです。
この記事では、自社販路で効く同梱チラシの5パターンと、規約の注意点を、実際の米農家さんの事例つきで整理します。
⚠️ 重要な前提:この記事は「自社販路限定」です
この記事で紹介する同梱チラシ術は、以下の”自社販路”向けの方法です。
✅ OK:自社販路(自分で獲得したお客様)
- 自社ECサイト
- LINE公式アカウント
- マルシェ・直売所
- 紹介・口コミ
- SNS(Instagram・Facebook)経由
❌ NG:プラットフォーム経由の注文
食べチョク・ポケマル・楽天・Amazon・ふるさと納税などのプラットフォーム経由の注文に、自社LINE・ECへの誘導チラシを同梱するのは、多くのサービスで規約違反になります。
各プラットフォームの規約を必ず確認し、疑わしい場合は同梱しないのが鉄則。コメボウでは、既存のプラットフォーム利用を邪魔せず、自社販路だけを育てる”併用モデル”を推奨しています🌾
結論:自社販路で効く同梱チラシの「3原則」
先にお伝えします。自社販路の同梱チラシで売上を伸ばすには、3つの原則を押さえるだけでOKです。
- 開封率100%の強みを活かす(すでに届いている最強メディア)
- 既存ファンに対する施策と割り切る(新規獲得ではない)
- 規約リスクゼロ=自社販路限定を徹底
コストはほぼゼロ。1枚5〜10円のチラシで、リピート率が1.5〜2倍になるケースも珍しくありません。
なぜ同梱チラシが効果的なのか

理由①:開封率100%の”最強メディア”
ネット広告はスルーされ、メールは開封されない時代。でも、商品と一緒に届くチラシは必ず目に入る。箱を開けてお米を取り出す瞬間、チラシは自然と手に取られるのです。
理由②:すでにファンになっている人に届く
同梱チラシが届くのは、お金を払ってあなたのお米を買ってくれた人。新規のお客様を集めるより、既存のお客様にもう一度買ってもらう方がはるかにハードルが低い。リピート促進に最も適したツールです。
理由③:コストがほぼかからない
A4のチラシ1枚あたりのコストは、自分で印刷すれば数円。ネット印刷でも1枚10円以下で作れます。広告費としてはほぼゼロに近い金額で、大きな効果が期待できます。
売れる同梱チラシ5パターン

パターン①:お礼の手紙
最もシンプルで最も効果的なのが「お礼の手紙」。手書きのメッセージが理想ですが、印刷したものでも十分心は伝わります。
ポイントは、定型文ではなく農家さん自身の言葉で書くこと。
- 「今年は天候に恵まれ、粒の揃った美味しいお米ができました」
- 「田植えから稲刈りまで、家族みんなで大切に育てました」
- 「今年も○○様にお届けできて嬉しいです」
人柄が伝わるメッセージが心に残ります。
パターン②:他の自社商品の案内チラシ
お米以外にも販売している自社商品があれば、その案内を入れる。
- 餅米・玄米・米粉
- お米を使ったお菓子
- 加工品(甘酒・米粉パン)
- 季節のギフトセット
「この農家さんの商品なら他にも試してみたい」と思ってもらえれば、客単価アップに直結します。
パターン③:定期便・まとめ買いの案内
- 「毎月届く定期便なら、通常価格より10%お得」
- 「次回のご注文は送料割引」
- 「3ヶ月コミットで初月半額」
QRコードを載せて、すぐに自社ECの注文ページに飛べるようにすると効果的。
パターン④:美味しいお米の炊き方ガイド
お客様に喜ばれるのが、「美味しいお米の炊き方」を書いたカード。
- 水の量(白米なら米の1.1倍)
- 浸水時間(夏30分・冬1時間)
- 蒸らし方(炊飯後10分)
- 保存方法(冷蔵庫で1ヶ月以内)
売り込み感がなく、純粋にお客様の役に立つ内容なので、「この農家さん、丁寧だな」という印象を持ってもらえます。
パターン⑤:自社SNS・LINE公式への誘導
- 「田んぼの様子をInstagramで発信中」
- 「LINE公式で入荷のお知らせを配信」
- 「公式サイトで季節の情報」
QRコードを目立つ位置に配置し、友だち追加やフォローのメリット(クーポン・先行予約)を添えると反応率が上がります。
※これは自社販路経由の注文にのみ同梱してください(プラットフォーム経由の注文は規約違反リスクあり)。
チラシのデザインの基本5原則

① 写真を大きく使う
田んぼの風景・農家さんの笑顔は、文字よりも雄弁。A5サイズの半分以上を写真に使うのが目安。
② 文字は少なめに
伝えたいことは1つに絞る。あれもこれも詰め込まない。読ませるより見せる意識で。
③ QRコードは必須
注文ページやSNSに誘導するQRコードを必ず入れる。スマホをかざすだけでお客様が動ける導線を作る。
④ 暖かみのある色使い
お米のイメージに合う、緑・茶系の自然な色合いがおすすめ。派手すぎる色は農家の誠実さと相性が悪い。
⑤ 紙質にもこだわる
ツヤのある光沢紙より、マットな紙の方が温かみが伝わる。少し厚めの紙(90〜110kg)でしっかり感を演出。
チラシの印刷とコスト管理

印刷方法の選び方
| 部数 | 印刷方法 | コスト目安 |
|---|---|---|
| 10〜50枚 | 自宅プリンター | 1枚3〜10円 |
| 100〜500枚 | ネット印刷(ラクスル等) | 1枚5〜8円 |
| 500枚以上 | ネット印刷まとめ | 1枚3〜5円 |
無料で作れるデザインツール
Canva(キャンバ)を使えば、デザイン知識ゼロでもおしゃれなチラシが作れます。テンプレートを選んで写真と文字を入れ替えるだけ。スマホからでも操作可能。
コストをかけるべき要素
- 初期のテンプレート作りは丁寧に
- 2回目以降は季節ごとに中身だけ変更
- 印刷枚数を増やして単価を下げる
- 2〜3種類用意してお客様ごとに使い分け
取材した2人の農家さんに聞いた”お客様への手紙のリアル”

お客様との関係性を大切にしている農家さんに、同梱チラシのこだわりを聞きました。
🌾 まつえんどん(新潟県南魚沼市・三輪弘和さん)
料理人から米農家に転身したまつえんどんの三輪さん。23町歩の田んぼで、料理人の視点を活かした米づくりを展開しています。
「料理人時代から、食べる人の顔を思い浮かべるのが当たり前。米農家になっても同じで、お米を送る箱の中に、”こう食べてほしい”というメッセージを必ず入れています。料理人から農家になった理由も手紙で伝えると、お客様が物語ごと米を食べてくれるんです」
料理人の視点で食べ方まで提案する同梱チラシ。お米単体ではなく”食体験”を届ける哲学が、差別化の核になっています。
🌾 山本農園(新潟県南魚沼市・山本茂春さん)
父と、8町歩の田んぼと、これから──41歳で世代交代を始めた山本農園の山本さん。新潟南魚沼で誠実な米作りを継承しています。
「父の代から続くお客様には、“今年も変わらず無事お届けできました”のメッセージを必ず添えます。世代が変わっても、変わらない誠実さを手紙で伝える。これが”親子二代のファン”を育てる一番の方法だと思っています」
世代交代の継続性を手紙で可視化する。“変わらない約束”を言葉で届けることで、長期の信頼関係が守られていきます。
やりがちな失敗と対策

| 失敗 | 対策 |
|---|---|
| プラットフォーム経由にも同梱 | 自社販路のみに限定・規約確認 |
| 定型文だけ使う | 自分の言葉で一言添える |
| 売り込みだらけ | お礼50%+案内30%+情報20%の配分 |
| QRコードを入れ忘れ | 必ず1箇所以上設置 |
| 毎回同じチラシ | 季節ごとに更新 |
| 文字だらけ | 写真を半分以上使う |
| 印刷ミスを放置 | 必ず事前に試し刷り・裁断確認 |
関連テーマ:同梱チラシの効果を最大化する”仕組み化”
良い同梱チラシを作っても、運用が回らないと意味がありません。
- 注文ごとに誰向けか判別して同梱物を変える
- 季節ごとのチラシ更新
- リピーター向け特別メッセージの自動挿入
- LINE誘導からの定期購入への導線
手作業で続けると必ず続かない。仕組み化で継続性を担保する。
コメボウでは、注文情報とお客様情報を連動させ、同梱物の出し分け・LINEとの連携・リピート提案まで一気通貫で自動化する仕組みを農家さんに提供しています。“お客様一人ひとりへの誠実さ”を、規模が増えても保てる──現代版の”農家の商売OS”です🌾
まとめ:同梱チラシ1枚が”長いお付き合い”の始まり

同梱チラシは、コストほぼゼロで始められる、農家さんにとって最強の販促ツールです。
- 自社販路限定で規約リスクゼロ
- 開封率100%の最強メディア
- 5パターン(お礼・商品案内・定期便・炊き方・SNS誘導)
- Canva+ネット印刷で手軽に作れる
- 季節ごとに更新して継続
取材したまつえんどんさん、山本農園さんのように、お客様への想いを言葉にして手紙で届けている農家さんが、10年続くお得意様を育てています。
お礼の手紙1枚から始めるだけで、お客様の反応は変わります。箱を開けた瞬間に「この農家さんから買って良かった」と思ってもらえるような、心のこもったチラシを入れてみてください。小さな紙1枚が、お客様との長いお付き合いの始まりになるはずです🌾
