飲食店を開きたいんですけど、手続きが難しそうで腰が引けてます…。許可とか資格とか届出とか、何をどの順番でやればいいのか、全然わからなくて。
手続きは『種類が多そう』に見えるだけで、整理すれば数は多くありません。資格・許認可・届出の3つに分けて、進める順番がわかれば大丈夫。今日は迷わないように、一つずつ順番に整理しますね。
結論:手続きは「資格・許認可・届出」の3つに分けて考える
まず全体像を知りたいです。飲食店開業の手続きって、大きく分けるとどうなってるんですか?
資格(食品衛生責任者など)・許認可(営業許可など)・届出(開業届など)の3つです。この枠組みで考えると、何が必要で、どの順番でやればいいかがスッキリ見えてきますよ。
飲食店開業の手続きは、一見すると複雑ですが、「資格」「許認可」「届出」の3つに分けて考えると整理しやすくなります。
- 資格:店を運営するために取得が必要なもの(食品衛生責任者など)
- 許認可:営業するために行政の許可・確認が必要なもの(飲食店営業許可、消防関連など)
- 届出:開業や雇用に伴って提出が必要なもの(開業届、各種届出など)
これらは、店の業態・規模・スタイルによって、必要・不要が分かれます。本記事では、多くの飲食店に共通する基本の手続きを中心に、進める順番とタイミングも含めて整理します。開業準備の全体像は飲食店開業の完全ガイドを、準備のステップは飲食店開業の流れも合わせてご覧ください。
なお、各手続きの費用・期限・必要書類は、地域や業態によって異なります。本記事では金額や日数を断定せず、枠組みを整理します。正確な情報は必ず、管轄の保健所・消防署・自治体・税務署など、公式の窓口でご確認ください。
食品衛生責任者|店に必ず必要な資格
まず資格からですね。食品衛生責任者って、よく聞くんですけど、どんな資格なんですか?
飲食店に原則として店舗ごとに1人必要な資格です。所定の講習を受ければ取得できるので、難しく身構えなくて大丈夫。早めに取っておくと安心ですよ。
飲食店を開くには、原則として店舗ごとに食品衛生責任者を1人置く必要があります。これは、お店で安全に食品を扱うための基本となる資格です。
取得のしかた
食品衛生責任者は、所定の講習を受講することで取得できるのが一般的です。特別な試験勉強が必要なわけではなく、講習を受けることが中心になります。開業準備の早い段階で取得しておくと、後の手続きがスムーズです。
講習が免除される場合
調理師・栄養士などの資格を持っている場合は、講習が免除されるケースがあります。すでにこうした資格を持っているなら、自分が対象になるか確認してみましょう。
誰が取得するか
オーナー自身が取得しても、従業員の誰かが取得しても構いません。ただし店舗ごとに必要なため、複数店舗を持つ場合はそれぞれに責任者が必要です。まずは1店舗目の開業に向けて、誰が責任者になるかを早めに決めておきましょう。詳しい要件や講習の申込先は、自治体や食品衛生協会の公式情報でご確認ください。
なぜ早めに取るべきか
食品衛生責任者は、営業許可の申請とも関わってくる基本の資格です。開業直前になって「まだ取っていなかった」と気づくと、講習の日程によっては開店スケジュールに影響することもあります。講習は随時開催されているとはいえ、人気の日程はすぐ埋まることも。「いつでも取れる」と後回しにせず、準備期間の早い段階で済ませておくのが安心です。資格を一つ確実に押さえておくだけで、開業準備全体に余裕が生まれます。
飲食店営業許可|保健所の許可を取る
次は許可ですね。お店で料理を出すには、保健所の許可が必要だって聞きました。これがいちばん大事そう…。
その通り、これが最重要です。営業許可がないと営業できません。しかも、内装工事の前に保健所へ相談しないと、作り直しになることもあるんです。順番が大切ですよ。
お店で調理して提供するには、保健所の「飲食店営業許可」が必要です。これは飲食店開業の手続きの中でも、最も重要なものの一つです。
施設基準を満たす必要がある
営業許可を取るには、店舗の施設が基準を満たしていることが求められます。シンクの数、手洗い設備、厨房の構造、食器の保管設備など、細かな基準があります。これらは地域によって運用が異なる場合があるため、確認が欠かせません。
内装工事の「前」に相談する
ここが最大のポイントです。営業許可の基準を知らずに内装を作ってしまうと、「基準を満たさず、作り直し」という事態になりかねません。内装の設計段階で、必ず保健所に事前相談しましょう。図面を持って相談すれば、基準に沿った設計ができます。
申請から許可までの流れ
一般的には、事前相談 → 申請 → 施設検査 → 許可という流れになります。施設の検査があるため、オープン日から逆算して、余裕をもって申請することが大切です。検査でやり直しが出る可能性も考え、スケジュールには余裕を持たせましょう。手続きと並行した開業準備の段取りは飲食店開業の流れで詳しく整理しています。
検査でつまずきやすいポイント
施設検査では、基準を満たしていない細部が指摘されることがあります。よくあるのが、手洗い設備の位置や数、シンクの区分け、食品を扱う場所と客席の区切り、収納や換気の仕様といった点です。図面の段階では問題なく見えても、実際に作ってみると基準とずれていた、というケースは珍しくありません。だからこそ、事前相談で図面を見てもらい、検査前に自分でもチェックリストを確認しておくことが、一度で許可を取るコツです。やり直しになると、その分だけオープンが遅れ、家賃などの固定費だけが先に出ていくことになります。
防火・消防に関する手続き
消防の手続きもあるんですね。火を使うから当然か…。具体的に何が必要なんですか?
店舗の規模や収容人数によって、防火管理者の選任や消防への届出が必要になります。こちらも物件・内装の段階で消防署に相談しておくのが確実ですよ。
火を扱う飲食店は、消防法上の基準を満たす必要があります。店舗の規模や収容人数によって、必要な手続きが変わります。
防火管理者の選任
一定規模以上の店舗では、防火管理者の選任が必要になる場合があります。防火管理者は、所定の講習を受けて選任されるのが一般的です。自分の店が対象になるかは、規模や収容人数によって決まります。
消防への各種届出
店舗の使用開始にあたって、消防への届出が必要になることがあります。火気を使う設備、内装の防火、消火設備、避難経路など、確認すべき項目があります。
物件・内装の段階で相談する
営業許可と同じく、物件選びと内装の段階で消防署に相談しておくのが確実です。後から消防基準を満たすために改修が必要になると、費用も時間もかかります。「この物件・この内装で基準を満たせるか」を、早めに確認しておきましょう。具体的な基準や届出は、必ず管轄の消防署でご確認ください。
防火・消防の手続きは、保健所の営業許可とは別の窓口になります。「保健所で相談したから消防も大丈夫だろう」と思い込まず、それぞれに確認するのが安全です。とくにビルの一室に入る場合や、地下・空中階の物件では、避難経路や消火設備の要件が厳しくなることがあります。物件を内見する段階で「この物件は消防的に飲食店に向いているか」まで意識しておくと、契約後に「基準を満たすには大がかりな工事が必要だった」という事態を避けられます。
個人事業か法人か|開業届と設立の手続き
お店って、個人で始めるのと会社にするの、どっちがいいんですか? 手続きも違いますよね?
どちらにもメリットがあります。小さく始めるなら個人事業、規模や資金調達を見据えるなら法人という考え方が一般的。手続きと税金の面で違いがあるので、整理しますね。
飲食店を開業する際は、個人事業として始めるか、法人を設立するかを選びます。それぞれ手続きが異なります。
個人事業の場合
個人事業として開業する場合は、税務署への開業届などの提出が一般的に必要です。法人より手続きがシンプルで、小さく始めたい人に向いています。届出の種類や提出期限は決まっているため、税務署や公式情報で確認しましょう。
法人の場合
法人を設立する場合は、会社の設立手続きが必要になり、個人事業より手間と費用がかかります。一方で、一定の規模や、資金調達・信用面を見据える場合には法人が向くことがあります。
どちらを選ぶか
選択は、店の規模・将来の計画・税務面によって変わります。税金の扱いも個人と法人で異なるため、税理士などの専門家に相談して決めると安心です。「とりあえず個人で始めて、規模が大きくなったら法人化する」という進め方も一般的です。資金計画との関わりは飲食店の開業資金ガイドも参考にしてください。
判断の目安としては、1店舗を自分の手で着実に育てたい段階では個人事業、複数店舗の展開や外部からの資金調達、取引上の信用を重視する段階では法人、と考える人が多いようです。どちらが正解ということはなく、自分のいまの状況と数年先の計画で選びます。迷ったときは、開業前の早い段階で専門家に一度相談しておくと、後から「最初から法人にしておけばよかった」「個人で十分だった」と悩まずに済みます。
従業員を雇う場合の手続き
スタッフを雇う予定なんですけど、その場合って追加の手続きがあるんですか?
あります。人を雇うと、労働・保険・税務に関わる手続きが増えます。一人で始めるか、雇うかで必要なことが変わるので、確認しておきましょう。
従業員を雇う場合は、雇用に伴う手続きが追加で必要になります。一人で始める場合とは、やるべきことが変わります。
主な手続きの種類
- 労働関連の手続き:労働条件の明示、労働保険など
- 社会保険関連:条件に応じた加入手続き
- 税務関連:給与に関わる手続き
これらは、雇用する人数や雇用形態によって必要な内容が変わります。アルバイト中心か、正社員を雇うかでも異なります。とくに、労働条件をきちんと書面で示すこと、働く時間や休憩・休日のルールを整えておくことは、トラブルを防ぐ基本です。人を雇うということは、その人の生活を預かるということ。手続きを「面倒な事務作業」と捉えるのではなく、お互いが気持ちよく働くための土台づくりと考えると、後々の信頼関係にもつながります。
早めに確認しておく
人を雇う予定があるなら、開業準備の段階で必要な手続きを確認しておきましょう。手続きの内容は変わることがあるため、最新情報は労働基準監督署・年金事務所・税務署などの公式窓口や、社会保険労務士などの専門家にご確認ください。開業後の人の問題については飲食店経営の始め方でも触れています。
手続きを進める順番とタイミング
やることはわかってきました! あとは順番ですね。どのタイミングで何をやればいいんですか?
いい質問です。手続きにはやる順番があります。とくに『内装の前にやること』を外すと手戻りになるので、時系列で整理しましょう。
手続きは、順番とタイミングが大切です。とくに「内装工事の前にやるべきこと」を外すと、大きな手戻りになります。おおまかな流れを整理します。
おおよその順番
| タイミング | 主な手続き |
|---|---|
| 物件選び・内装設計の前 | 保健所への事前相談、消防署への相談 |
| 準備期間中 | 食品衛生責任者の取得、防火管理者の取得(必要な場合) |
| 開業形態の決定時 | 個人事業の開業届、または法人設立 |
| 内装完成後・開業前 | 飲食店営業許可の申請・施設検査 |
| 従業員を雇うとき | 労働・保険・税務の手続き |
いちばんのポイント
最も重要なのは、「保健所と消防への相談を、内装工事の前にやる」ことです。基準を知らずに作ってから「やり直し」になると、費用も時間も大きく失います。許認可の基準を先に押さえ、それに沿って内装を設計する。この順番を守るだけで、手続きはぐっとスムーズになります。
そして、すべての手続きで共通するのが、費用・期限・要件は必ず公式窓口で確認すること。手続きの内容は地域や年度で変わります。不安な場合は、行政書士などの専門家に依頼するのも確実な方法です。準備全体のスケジュールは飲食店開業の流れで詳しく整理しています。
手続きに不安を感じる人は多いですが、一つずつ分解すれば、どれも「決められた窓口に、決められた書類を出す」だけです。全部を一度に抱えようとするから難しく感じるのであって、「いまの自分に必要なのはどれか」を切り分け、順番に片づけていけば、確実に進みます。とくに開業が初めての場合は、分からないことを早めに窓口へ相談するのがいちばんの近道です。役所の窓口は、開業者からの相談に慣れています。一人で悩まず、専門家や行政の力を借りながら、着実に一歩ずつ進めていきましょう。
よくある質問(FAQ)|飲食店開業の手続き15問
Q1:飲食店開業に必要な手続きは何ですか?
大きく資格(食品衛生責任者など)・許認可(飲食店営業許可、消防関連)・届出(開業届など)の3つに分けられます。業態や規模によって必要・不要が変わります。
Q2:食品衛生責任者はどう取得しますか?
所定の講習を受講することで取得できるのが一般的です。調理師・栄養士などの資格があると免除される場合があります。開業準備の早い段階で取得しておくと安心です。
Q3:食品衛生責任者はオーナーが取らないとダメですか?
オーナー自身でも従業員でも構いませんが、店舗ごとに1人必要です。誰が責任者になるかを早めに決めておきましょう。
Q4:飲食店営業許可はどこに申請しますか?
管轄の保健所に申請します。施設が基準を満たすかの検査があるため、内装工事の前に保健所へ事前相談しておくと、作り直しを防げます。
Q5:営業許可はなぜ内装の前に相談すべきなのですか?
施設基準を知らずに内装を作ると、基準を満たさず作り直しになる恐れがあるためです。図面を持って事前相談すれば、基準に沿った設計ができ、手戻りを防げます。
Q6:営業許可の取得にはどのくらい時間がかかりますか?
施設検査があるため、ある程度の期間を見込む必要があります。検査でやり直しが出る可能性も考え、オープン日から逆算して余裕をもって申請しましょう。具体的な日数は管轄の保健所でご確認ください。
Q7:防火管理者は必ず必要ですか?
店舗の規模や収容人数によって、選任が必要になる場合があります。自分の店が対象かは規模で決まるため、管轄の消防署に確認しましょう。
Q8:消防の手続きはいつ相談すればいいですか?
物件選びと内装の段階で消防署に相談するのが確実です。後から基準を満たすために改修が必要になると、費用も時間もかかります。
Q9:個人事業と法人、どちらで開業すべきですか?
小さく始めるなら個人事業、一定の規模や資金調達・信用面を見据えるなら法人、という考え方が一般的です。税務面の影響もあるため、税理士などに相談して決めると安心です。
Q10:開業届はいつ提出しますか?
個人事業として開業する場合、税務署への開業届などが必要です。提出期限が決まっているため、税務署や公式情報で確認し、期限内に提出しましょう。
Q11:お酒を提供する場合、特別な手続きは必要ですか?
通常の飲食店営業許可で提供できますが、深夜に主にお酒を提供する場合や、お酒を持ち帰り販売する場合には、別途の届出や免許が必要になることがあります。内容に応じて確認しましょう。
Q12:従業員を雇うとどんな手続きが増えますか?
労働条件の明示、労働保険、条件に応じた社会保険、給与に関わる税務などの手続きが増えます。雇用する人数や形態によって必要な内容が変わります。
Q13:手続きは自分でやるべきですか、専門家に頼むべきですか?
どちらも可能です。自分で進めればコストを抑えられますが、不安な場合や時間がない場合は、行政書士・税理士・社会保険労務士などの専門家に依頼すると確実です。
Q14:手続きでいちばん大切なことは何ですか?
順番を守ることです。とくに保健所と消防への相談を内装工事の前に行うこと。許認可の基準を先に押さえ、それに沿って内装を設計すれば、手戻りを防げます。
Q15:費用や期限はどこで確認できますか?
費用・期限・必要書類は地域や年度で変わります。管轄の保健所・消防署・自治体・税務署などの公式窓口で必ず最新情報を確認してください。本記事の内容は一般的な枠組みの整理です。
まとめ|手続きを迷わず進める3つのコツ
難しそうに見えてた手続きが、順番で整理できました! これなら一つずつ進められそうです。
その通りです。最後に、手続きを迷わず進める3つのコツにまとめますね。
飲食店開業の手続きは、「資格・許認可・届出」に分け、順番を守って進めることが、迷わないためのすべてです。
- ①内装の前に保健所・消防に相談する:基準を先に押さえれば、作り直しの手戻りを防げる
- ②早めに動く資格は先に取る:食品衛生責任者など、講習で取れるものは準備期間の早めに
- ③費用・期限は必ず公式窓口で確認する:地域・年度で変わるため、最新情報を一次情報で
手続きは「種類が多そう」に見えるだけで、整理すれば確実に進められます。一つずつ着実に。
手続きを順番に押さえれば、開業はぐっと現実的になります。コメボウ・ダイレクトは、全国の米農家とお店を直接つなぎ、開業のときから顔の見えるお米をお店のご飯に活かすお手伝いをしています。仕入れも準備の一つとして考えてみたくなったら、気軽にのぞいてみてくださいね🌾
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※本記事は飲食店開業の手続きに関する一般的な情報提供です。各種資格・許認可・届出の費用、期限、必要書類、要件は、地域・年度・業態によって変わります。最新かつ正確な情報は、管轄の保健所・消防署・自治体・税務署・労働基準監督署などの公式窓口や、行政書士・税理士・社会保険労務士などの専門家へ必ずご確認ください。
