月商は250万あるんです。でも家賃と給料と仕入れを払ったら、手元にほとんど残らなくて…。飲食店の利益率って、普通はどれくらいなんですか?うちが特別ダメなんでしょうか。
その感覚、数字にすると正体が見えますよ。飲食店の営業利益率の目安は10%前後と言われています。月商250万なら25万円——この数字との差がどこで生まれているか、この記事で一緒に解剖していきましょう🌾
「売上はあるのに、儲からない」。飲食店経営の悩みで最も多いのがこれです。売上という派手な数字に目を奪われがちですが、店の生き死にを決めるのは売上から全部の経費を引いて残る「利益」であり、その効率を測るのが利益率です。
結論から言うと、飲食店の営業利益率の目安は10%前後とされています。月商200万円の店なら、月の利益はおよそ20万円。「思ったより少ない」と感じたかもしれません。それが飲食業という商売の構造です。だからこそ、利益率を1%でも改善する打ち手の価値は大きく、逆に数字を見ずに経営すると、売れているのに現金が減っていくことが普通に起こります。
この記事では、利益率の種類(粗利と営業利益の違い)、計算方法、業態別の実態、利益率が低くなる5つの原因、そして「売上を増やす・原価を整える・固定費を見直す」という3方向の打ち手まで、飲食店の利益のすべてを整理します。原価率の基本から押さえたい人は、クラスターの中心記事飲食店の原価率 完全ガイドからどうぞ。
結論:飲食店の営業利益率は「10%前後」が目安
結論:飲食店の営業利益率は10%前後が目安です。ただし「粗利」「営業利益」「手取り」は別物で、混同すると判断を誤ります。利益率は原価・人件費・固定費(家賃など)の3つでほぼ決まり、業態によって「率が出やすい店」と「額が出やすい店」に分かれます。
まず結論から!飲食店って、売上の何%くらい利益が残れば合格なんですか?
目安は営業利益率10%前後。5%を切ると要注意、15%あればかなり優秀——この物差しをまず持ってください。
飲食店の利益率の目安を、最初に整理します。
| 営業利益率 | 状態の目安 |
|---|---|
| 15%以上 | かなり優秀。仕組みが出来ている店 |
| 10%前後 | 健全の目安。まずここを目指す |
| 5〜10% | 平均的だが、値上がりや売上減に弱い |
| 0〜5% | 要注意。何かあれば赤字に転落するライン |
| マイナス | 赤字。固定費と損益分岐点の見直しが急務 |
ここで大事な前提が2つあります。
1つめは、利益率10%は「普通にやって自然に残る数字」ではないこと。原価率30%・FL比率60%・家賃10%という飲食店の標準的な経費構造で、残りの経費をきちんと管理して、ようやく届くのが10%です。数字の管理なしに10%残っている店は、ほとんど存在しません。
2つめは、利益率は「率」と「額」をセットで見ること。利益率12%でも月商100万なら12万円。利益率8%でも月商400万なら32万円です。小さな店は率を磨き、率が整ったら売上の規模を作る——順番で考えると迷いません。
まずは自分の店の利益率を計算できるようになること。次の章で「どの利益のことか」をはっきりさせます。
利益率とは?粗利・営業利益・手取りの違い
そもそも『利益』って言葉、粗利とか営業利益とかいろいろあって混乱します…。どれを見ればいいんですか?
混乱して当然、利益は3階建てなんです。1階から順番に見ると、スッと整理できますよ。
飲食店で押さえるべき「利益」は3段階あります。上から順に経費を引いていく構造です。
| 段階 | 名前 | 計算 | 何がわかるか |
|---|---|---|---|
| 1階 | 粗利(売上総利益) | 売上 − 食材費(売上原価) | 商品力の利益。原価率の裏返し |
| 2階 | 営業利益 | 粗利 − 人件費・家賃・光熱費など営業経費 | 本業の実力。利益率と言えば通常これ |
| 3階 | 経常利益〜手取り | 営業利益 ± 営業外の収支・税金など | 最終的に残るお金 |
粗利率は「100% − 原価率」です。原価率30%の店なら粗利率70%。「粗利率70%!儲かってる!」と感じるかもしれませんが、ここから人件費30%・家賃10%・水道光熱費や販促費などを引いていくと、残るのは10%前後——これが営業利益率です。
世間話で「飲食は粗利がいい商売」と言われるのは1階の話、「飲食は儲からない」と言われるのは2階の話。どの階の話をしているかを区別するだけで、数字の会話は一気にクリアになります。
この記事で「利益率」と言うときは、営業利益率(2階)を指します。店の本業の実力を測る、いちばん大事な数字だからです。
利益率の計算方法|月次3ステップ
うちの店の利益率、出してみたいです!何を集めて、どう計算すればいいですか?
必要なのは売上・食材費・営業経費の3つだけ。月に1回、3ステップで出せますよ。
月次の営業利益率を出す手順です。
ステップ①:月の売上を確定する
レジ・POSの月計でOKです。テイクアウトやデリバリーの売上も忘れずに合算します。
ステップ②:経費を2つに分けて集計する
- 食材費(売上原価):月初在庫+当月仕入−月末在庫。計算の詳細は原価率の計算 完全ガイド
- 営業経費:人件費(給料・社会保険など)、家賃、水道光熱費、通信費、販促費、消耗品、リース料など。店主自身の給料もここに入れるのが正しい計算です(後述)
ステップ③:営業利益と利益率を計算する
営業利益 = 売上 −(食材費 + 営業経費) 営業利益率(%)= 営業利益 ÷ 売上 × 100
ここで多くの個人店がつまずくのが、「店主の給料」をどう扱うかです。自分の給料を経費に入れずに「利益率15%!」と喜んでいたら、実はそこから自分の生活費を引くと数%だった——というのは本当によくある話です。自分の給料を「人件費」として固定で入れた上で、なお残るのが本当の利益。厳しいですが、この計算が店の本当の実力を教えてくれます。
毎月この3ステップを回すと、「今月は忙しかったのに利益が薄い」「暇だったのに意外と残った」の理由が数字で見えるようになります。感覚と数字のズレこそ、改善のヒントです。
業態別・利益率の実態|「率の出やすい店」と「額の出やすい店」
利益率って、業態によっても違うんですよね?うちの定食屋は何%を目指せばいいんだろう。
いい視点です。業態ごとに利益の出る構造が違うので、目指す形も変わります。タイプ別に見てみましょう。
業態による利益構造の違いを、傾向として整理します(一般的な傾向で、個店差が大きい点はご了承ください)。
| タイプ | 業態の例 | 利益構造の傾向 |
|---|---|---|
| ドリンク利益型 | 居酒屋・バー・カフェ | 原価率の低いドリンクが利益源。フードは集客役 |
| 回転型 | ラーメン・定食・丼 | 客単価は低いが回転数で売上を作る。ランチの効率が鍵 |
| 高単価型 | 寿司・割烹・焼肉 | 原価率は高いが客単価が高く、利益の「額」が出やすい |
| 省人型 | テイクアウト・おにぎり専門店 | 人件費を抑えた構造で率を確保しやすい |
ポイントは、自分の業態の「利益の源泉」がどこかを知ることです。居酒屋ならドリンク比率を上げる提案が、定食屋ならランチの回転とご飯ものの原価設計が、利益率に直結します。よその業態の成功法をそのまま真似ても効かないのは、利益の源泉が違うからです。
たとえばご飯が主役の店なら、ご飯ものメニューの完全ガイドや飲食店のランチと米の完全ガイドで扱っているような「ご飯の出し方の設計」が、そのまま利益率の設計になります。自分の店の利益がどこから生まれているか、一度メニュー別に眺めてみる——それだけで打ち手の優先順位が見えてきます。
利益率が低くなる5つの原因
計算したら、うちの利益率は4%でした…。どこから疑えばいいですか?
4%は『要注意だが直せる』ゾーンです。原因はほぼ5つのどれか。上から順に点検しましょう。
利益率が目安を下回る場合の、典型的な原因5つです。
| 原因 | 症状 | 最初の点検方法 |
|---|---|---|
| ① 原価率が高い | 粗利の段階で薄い | 月次原価率を計算(33%超なら要対策) |
| ② 人件費が重い | 粗利はあるのに残らない | FL比率を計算(60%超なら配分見直し) |
| ③ 家賃が重い | 売上に対して固定費が過大 | 家賃÷売上が10%を大きく超えていないか |
| ④ 売上規模が足りない | 率以前に固定費を賄えていない | 損益分岐点と現在売上の差を確認 |
| ⑤ 細かい経費の漏れ | 気づかぬサブスク・過剰な販促費 | 通帳・カード明細を1ヶ月分洗い出す |
①②はこのクラスターの原価率の記事とFL比率の記事で対処できます。④は損益分岐点の記事で「最低限必要な売上」を出すところから。
見落とされがちなのが⑤の小さな経費です。使っていない予約サービスの月額、惰性で続けている広告、過剰な備品——1つ数千円でも、合計すると利益率1〜2%分に膨らんでいることがあります。利益率10%の店にとって、月2万円の無駄は利益の1割。年に一度の明細総ざらいは、地味に効く利益改善です。
利益率を上げる3方向の打ち手|売上・原価・固定費
原因はわかってきました。で、利益率を上げるには、結局何からやればいいんですか?
打ち手は3方向しかありません。『売上を増やす』『原価を整える』『固定費を見直す』。効く順番に紹介しますね。
利益を増やす方法は、突き詰めると3方向だけです。それぞれの代表的な打ち手を挙げます。
方向①:原価を整える(最初にやる・即効性)
- ロス削減・盛り付け標準化・メニューミックス設計(詳細は原価率を下げる7つの打ち手)
- 使用量の多い定番食材(米・油・調味料)の仕入れ単価見直し
- コストゼロで出来る改善が多く、利益に直結するため最優先
方向②:売上を増やす(中期・効果が大きい)
- 客単価を上げる:セット提案・トッピング・ドリンク比率(客単価アップの完全ガイド)
- リピートを増やす:新規集客の数倍効率が良いとされる(リピーター集客完全ガイド)
- 注意:割引で客数を増やすのは、利益率の観点では逆効果になりやすい
方向③:固定費を見直す(年1回の点検)
- 経費明細の総ざらい(使っていないサービスの解約)
- 水道光熱費の契約プラン・営業時間帯の見直し
- 家賃は最後の手段(移転・縮小はコストも大きい)
順番のおすすめは①→②→③です。①は今日から出来てお客様に影響がなく、②は店の魅力を上げながら利益を作り、③は年に一度の大掃除。逆に、いきなり③(経費削減)から入って店の体験を削ると、売上ごと落ちる悪循環に入りがちです。利益率の改善は「削る」より「整えて、伸ばす」が王道です。
利益率と原価率・FL比率・損益分岐点の関係
原価率、FL比率、損益分岐点…数字がつながってきた気がします。全体像をもう一回整理してもらえますか?
いいですね、その『つながってきた』感覚が大事です。4つの数字は1枚の地図になっています。
このクラスターで扱う4つの数字は、バラバラではなく1つの流れでつながっています。
- 原価率(30%目安)…売上から最初に引かれる食材費の割合。粗利を決める
- FL比率(60%以内)…食材費+人件費。2大コストのバランスを決める
- 利益率(10%目安)…全部引いて残る割合。経営の成績表
- 損益分岐点…固定費と変動費から出る「赤字にならない売上ライン」。目標売上の根拠
流れで言うと、原価率とFL比率は「利益率の原因」、損益分岐点は「利益率を目標に変換する道具」です。利益率が低いときは原価率とFL比率に原因を探しに行き、目標を立てるときは損益分岐点から逆算する——この行き来ができれば、店の数字はもう怖くありません。
たとえば「利益率を8%→10%にしたい」なら、月商200万の店で必要な改善は月4万円。ロスを月2万円減らし、客単価を20円上げる——そう分解すると、雲をつかむような目標が「今週からやれる行動」に変わります。数字の地図は、不安を行動に変換する道具です。
利益の出る店は、仕入れに「物語」を持っている
数字の整え方はわかってきました。最後に、利益率のいい店って、他に何が違うんですか?
いい質問です。数字を整えた先で差がつくのは『この店で食べる理由』。その源泉になるのが、食材の物語なんです。
利益率の高い店には、共通点があります。価格競争をしていないことです。「安いから選ばれる」店は、利益率を削って客数を買っている状態。一方「あの店のアレが食べたい」と指名される店は、適正な価格でも選ばれ続け、利益率が自然と残ります。
その「指名される理由」を作る、再現性のある方法が食材の物語です。たとえばお米。「新潟の〇〇さんが育てたコシヒカリ」と語れる一杯と、産地不明の「ライス」では、同じ原価率でもお客様が感じる価値が変わります。物語はメニューの一行、POPの一枚、スタッフの一言になり、客単価とリピートに静かに効いていきます。
よくある質問(FAQ)|飲食店の利益率20問
Q1:飲食店の利益率の平均・目安はどれくらいですか?
営業利益率で10%前後が健全の目安とされています。5%を切ると値上がりや売上減への耐性が低い要注意ゾーン、15%以上なら仕組みのできた優秀な状態と言えます。業態や立地で幅があるため、まず自店の数字を計算して目安と比べることが出発点です。
Q2:粗利と営業利益はどう違いますか?
粗利(売上総利益)は売上から食材費だけを引いた利益、営業利益はそこからさらに人件費・家賃・光熱費などの営業経費を引いた利益です。「利益率」と言うときは通常、営業利益率を指します。粗利率は「100%−原価率」なので、原価率30%の店の粗利率は70%です。
Q3:利益率の計算式を教えてください。
営業利益率(%)=営業利益÷売上×100です。営業利益は「売上−(食材費+人件費・家賃・光熱費などの営業経費)」で計算します。食材費は仕入額ではなく売上原価(月初在庫+仕入−月末在庫)を使うのが正確です。
Q4:個人店ですが、自分の給料は経費に入れますか?
入れて計算するのをおすすめします。自分の給料を入れずに出した利益率は、店の実力を実際より良く見せてしまいます。「自分の生活費を固定給として人件費に入れ、なお残るのが本当の利益」と考えると、店の継続性を正しく判断できます。
Q5:月商200万円の店なら、利益はいくら残れば普通ですか?
営業利益率10%なら月20万円が目安です。「売上の割に少ない」と感じるかもしれませんが、原価率30%・FL比率60%・家賃10%という飲食店の標準的な経費構造では、これが現実的な水準です。だからこそ1%の改善に大きな価値があります。
Q6:利益率が5%を切っています。まず何をすべきですか?
原因の特定からです。①月次原価率(33%超なら原価に原因)②FL比率(60%超なら人件費とのバランス)③家賃比率(10%超過)④損益分岐点と売上の差、の順に計算してください。原因の場所によって打ち手がまったく変わるため、闇雲な経費削減より診断が先です。
Q7:売上を増やすのと経費を削るの、どちらが先ですか?
「原価を整える→売上を増やす→固定費を見直す」の順番がおすすめです。原価の改善(ロス削減・標準化)はお客様に影響なく今日からでき、売上系(客単価・リピート)は店の魅力を上げながら利益を作ります。体験を削る経費カットから入ると、売上ごと落ちる悪循環になりがちです。
Q8:客数を増やすために割引をするのは有効ですか?
利益率の観点では慎重に。たとえば利益率10%の店の10%割引は、計算上その注文の利益をほぼ消します。割引で来たお客様は割引がないと来なくなる傾向もあります。値引きよりも、セット提案やトッピングで客単価を上げる方向が利益には効きます。
Q9:利益率とキャッシュ(現金)の残りが一致しません。なぜですか?
利益と現金の動きは別物だからです。借入の返済・設備の購入・税金の支払いは利益計算の外で現金を減らしますし、在庫を増やせば現金は減ります。利益率が健全でも現金が細ることはあるため、月末の現金残高もあわせて見る習慣をおすすめします。
Q10:ドリンクの利益率はなぜ高いのですか?
原価率が低いためです。一般にドリンクの原価率は10〜30%程度とフード(30〜40%)より低く、調理の手間も小さいため、利益への貢献が大きくなります。居酒屋・カフェ業態では「フードで集客し、ドリンクで利益を取る」構造が定石とされています。
Q11:ランチ営業は利益率的にやるべきですか?
店によります。ランチは客単価が低く回転勝負になるため、オペレーションが整っていないと「忙しいのに利益が出ない」状態になりがちです。ランチ単体の売上・食材費・人件費をざっくり分けて計算し、利益が出ているかを確認してから判断するのがおすすめです。
Q12:テイクアウト・デリバリーは利益率にどう影響しますか?
テイクアウトは人件費・席効率の面で有利に働くことが多い一方、デリバリーは代行手数料が売上の3〜4割程度かかる場合があり、通常の値付けのままでは利益が薄くなりがちです。デリバリーは専用価格を設定し、チャネル別に利益を計算するのが基本です。
Q13:値上げすると利益率はどれくらい変わりますか?
値上げ分は原価が増えないため、ほぼそのまま利益に乗ります。たとえば客単価1,000円・利益率10%の店が3%値上げして客数を維持できれば、利益は理論上3割増える計算です。それほど値上げの影響は大きいため、原価上昇をかぶり続けず、理由とともに適切に価格へ反映することが大切です。
Q14:利益率はどのくらいの頻度で確認すべきですか?
月次が基本です。毎月、売上・食材費・営業経費の3つを集計して利益率を出し、先月・目標と比べます。日次では売上と「損益分岐点の日割り」を見るだけで十分です。年に一度は経費明細の総ざらいをして、固定費の無駄を点検してください。
Q15:開業1年目はどれくらいの利益率を目指すべきですか?
1年目は認知獲得や試行錯誤のコストがかかるため、最初から10%を出すのは簡単ではありません。まず損益分岐点を超えること(赤字を止めること)を最優先に、数字の計測習慣を作ることが1年目の勝ちパターンです。開業全体の数字計画は開業ガイドの記事も参考にしてください。
Q16:FL比率と利益率はどういう関係ですか?
FL比率(食材費+人件費÷売上)は、利益率の最大の決定要因です。FLが60%なら、家賃10%・その他経費15%として利益率は15%前後、FLが70%なら利益率は5%前後まで落ちる構造です。利益率が低いときは、まずFL比率のどちらが重いかを見るのが診断の近道です。
Q17:メニューごとの利益も見るべきですか?
売れ筋TOP10だけでも見る価値があります。一品ごとの「販売価格−食材原価」(粗利額)を出すと、「よく売れているが儲からない品」と「地味だが利益貢献の大きい品」が見えます。儲かる品をセットや声かけで自然に出す設計が、利益率改善の実践です。
Q18:経費はどこまで細かく管理すべきですか?
最初は「食材費・人件費・家賃・その他」の4分類で十分です。細かすぎる管理は続きません。そのかわり年に一度、通帳とカード明細を1ヶ月分洗い出して、使っていないサービスや惰性の支出がないかを点検してください。月数万円の無駄が見つかることは珍しくありません。
Q19:利益率を上げるのに、食材の質を落とすのはアリですか?
おすすめしません。お客様は値段と中身の違和感に敏感で、質を落とした店からは静かに客足が遠のきます。質を守りながらロス・盛り付けブレ・仕入れルートを整える打ち手が先です。むしろ語れる食材(産地・作り手)に切り替えて価値を上げる方向が、利益率には持続的に効きます。
Q20:利益率の管理で一番大事なことを一つ挙げるなら?
「毎月、同じ計算式で出し続けること」です。一度きりの精密な計算より、ざっくりでも毎月続く計算のほうが、変化と原因を教えてくれます。利益率は店の成績表であると同時に、打ち手の効果測定の道具。続けることで初めて道具になります。
まとめ|利益率は「店の成績表」。月1回の計算から始まる
『売れてるのに残らない』の正体、やっとわかった気がします。今月から自分の給料も入れて計算してみます!
その計算ができたら、もう数字に強い店主の仲間入りです。最後に要点をまとめますね。
飲食店の利益率の要点を整理します。
- 目安は営業利益率10%前後。5%未満は要注意・15%以上は優秀
- 利益は3階建て:粗利(売上−食材費)→営業利益(−営業経費)→手取り。見るべきは営業利益率
- 計算は月次3ステップ:売上確定→経費2分類→利益率算出。店主の給料も人件費に入れる
- 低い原因は5つ:原価率・人件費・家賃・売上規模・細かい経費の漏れ
- 打ち手は3方向:①原価を整える(最優先・即効)②売上を増やす(客単価・リピート)③固定費の年次点検
- 4つの数字の地図:原価率とFL比率が原因、損益分岐点が目標への変換器、利益率が成績表
売上は店の派手さを、利益は店の強さを表します。月1回の電卓が、あなたの店を「続く店」にします。
利益の計算は、自分の頑張りに値段をつける作業でもあります。怖がらずに、まず今月の数字から。ちゃんと残る店は、ちゃんと続く店です。応援していますよ🌾
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※本記事の利益率・経費比率は一般的な目安です。業態・立地・経営方針により適正値は異なります。具体的な経営・税務の判断は、税理士等の専門家にもご相談ください。
